鯉のぼりの由来

鯉のぼりの由来

◆ 鯉のぼりとは?

鯉のぼり(こいのぼり)は、毎年5月5日の「こどもの日(旧・端午の節句)」に掲げられる、日本の伝統的な飾りです。色とりどりの鯉の形をした吹き流しを、青空に向かって泳がせるように飾ることで、子どもたちの健やかな成長と出世を願います。


◆ 由来・起源

鯉のぼりの起源は、江戸時代にまでさかのぼります。当時、武家の間で端午の節句に「のぼり」や「幟(のぼり)」を立てて、男児の誕生や成長を祝う風習がありました。

この風習が町人階級にも広まり、「鯉」が選ばれたのには、中国の伝説「登竜門(とうりゅうもん)」が深く関係しています。


◆ 登竜門伝説とは?

中国の古い言い伝えによると、黄河上流にある「竜門」という滝を登り切った鯉は、天に昇って龍になるという話があります。
この伝説から、「困難に打ち勝って成功する」「出世する」という意味で、鯉は縁起の良い魚とされてきました。

日本でもこの話が広まり、「子どもが鯉のように立派に成長し、将来は大きく飛躍してほしい」という願いを込めて、鯉のぼりが飾られるようになったのです。


◆ 鯉のぼりの色や種類の意味

  • 黒い鯉(真鯉):お父さん

  • 赤い鯉(緋鯉):お母さん

  • 青い鯉(子鯉):子ども(昔は男の子、今は性別問わず)

最近では、家族の人数に合わせて緑やオレンジの鯉のぼりも追加され、よりカラフルに表現されています。


◆ まとめ

鯉のぼりは、子どもたちの「健やかな成長」や「将来の成功」を願う日本ならではの風習です。空に力強く泳ぐ鯉の姿は、子どもたちの未来に希望を抱かせてくれる象徴でもあります。