ふむふむ…節句豆知識 vol.12

「なぜひな祭りは「桃の節句」というの?」

3月3日は「上巳(じょうみ・じょうし)の日」。これは古代中国の陰暦に従ったものですが、現在の暦で言うと3月末から4月中旬にあたります。この時期は梅が咲き終わり、ちょうど桃の花が咲く頃だったのです。春の訪れと共に咲き、春の季語でもある桃の花にちなんで、 上巳の日は別名「桃の節句」と呼ばれるようになりました。桃の花が咲き誇る「花盛り」の時期、愛らしい女の子のお祭りにピッタリな花です。

桃の花は美しいだけではなく、厄払いや魔除け、長寿をもたらす力も持っているといわれています。桃が持つ不思議な力によって人々が救われたという数多くの伝説からも、そのパワーの強さがわかります。このような理由から、生命力の象徴ともいえる桃をひな祭りに飾る習慣が続いているのです。